胆石・胆嚢癌・胆嚢摘出と重金属の関係——新しい視点
胆嚢癌は悪性度の高い腫瘍であり、胆嚢結石(胆石)が主な危険因子として認識されています。
胆石のサイズが3cm以上、有症状、胆石保有期間が長いこと、胆石に伴う慢性的な炎症が胆嚢癌発症のリスクとされていますが、本当に胆石が発がんに関与しているかどうか、証拠は乏しいと言われています(こちら)。
以下の論文では、胆石と胆嚢癌を結びつける正確なメカニズムは不明ですが、胆石の特性が重要な役割を果たしていることが示唆されています。
胆嚢癌と胆石を併発した患者の胆石には、ヒ素、クロム、水銀、鉄、鉛などが多く含まれており、これらの重金属が胆嚢癌の発症に重要な役割を果たしていると考えられています。
では、なぜ胆石に重金属が含まれるのでしょうか。
体内の重金属は、主に肝臓や腎臓から排泄されます。肝臓から胆汁に排泄された重金属がそのままの状態で存在すると、胆嚢や消化管に障害を起こすかもしれません。そのため、結石に重金属が濃縮され、隔離されるのは、胆嚢や消化管を重金属から守るための生体防御機能と考えられます。
しかし、結石による隔離よりも重金属曝露が上回ると、胆嚢炎や腫瘍といった重金属による障害が生じるのかもしれません。
胆石による疼痛や胆嚢炎などの症状がある場合は、一般的には胆嚢摘出が行われます。
しかし、胆嚢摘出には長期的な副作用があり、腹痛・下痢・消化不良・吐き気などの症状や、腸内細菌叢の変化、消化管バリアーの障害、肝障害、大腸癌との関係が指摘されています。(一方で、胆嚢摘出と肝障害、大腸癌は関係がないという研究もあります)
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これらの症状の原因として、「胆嚢摘出後は胆汁分泌のリズムが変わり、腸内で一次胆汁酸から二次胆汁酸(DCA、LCAなど)への変換や腸内環境の変化が関与しうる」という仮説があるようです。
しかし、胆嚢を摘出することで、胆汁が常に消化管に流れて、慢性的に重金属曝露が生じる可能性については考慮されていないようです。
胆嚢では結石を作ることで、重金属を隔離していましたが、それがなくなると肝臓で処理された重金属は直接消化管に排泄されます。
これにより、消化管の粘膜障害、腸内細菌叢の障害が生じる可能性があります。消化管の粘膜が障害されると、重金属などの有害物質は体内に吸収されやすくなるので、消化管から門脈を通って肝臓に有害物質が運ばれて、肝障害が引き起こされるかもしれません。
胆石や胆嚢摘出後の症状の原因として、重金属の慢性曝露という視点からの評価が、今後の研究において重要と考えられます。
なお、重金属の主な曝露源は、食品や環境汚染だと言われていますが、ワクチンや医薬品、食品添加物が重要な曝露源であることは、以前の記事でお伝えしています。
本記事では、便宜上「癌」という言葉を使いましたが、「癌」が嘘の病気であることは繰り返しお伝えしている通りです。
今回は、以上になります。